創立70 周年記念  日本美術会・日本アンデパンダン展 作品と歴史1997〜2016

ごあいさつ  

2016 年、日本美術会は創立70 周年を迎えました。先輩たちの秀れ た創作や会の歴史は「50 周年記念誌」にも収められていますが、創立 70 周年を迎えるにあたり、その歴史を受け継ぎ共に悦こぶと同時に、 さらに将来を切り開くために「創立70 周年記念誌」を発行致します。 併せて、第70 回記念日本アンデパンダン展では特別展示や資料展示、 アート・フォーラムなどを行い、会の趣旨、事業、理念を総括し、一 層の発展を誓いたいと思うものです。  

日本美術会は創立以来、美術の民主化と表現の自由、美術の新しい 価値の創造を掲げ、反戦、平和を守ることを責務として運動と創作の 活動を行ってきました。創立70 周年にあたり、美術家としてあらた めて初志を振り返り、再挑戦したいと思うものです。  近年の日本アンデパンダン展では「時代の表現・生きる証」をテー マに掲げ、今を生き、くらし、時代を見据えて制作した作品が、来館 していただいた鑑賞者と共に、希望や悦びのひと時をつくり、共感し ていただいていると信じています。  

人間の幸福や自由・希望は何ものにも代えがたく、美術と深く結び ついております。しかし、今日の日本の政治は戦争法の強行採決、特 定機密保護法、共謀罪の導入計画など政権の暴走が止まることがなく、 憲法の民主主義・平和主義の破壊であり、多くの国民の不安や悲憤を よびおこし、さまざまな人々の「反対!・やめろ!」の声が沸き起こっ ています。世界でも極端な格差社会やテロの不安が拡大し、新たなナ ショナリズムが強まるなど、危機と混迷が深まっています。  

私たちはこうした現実をしっかりと見据え、創立の原点に立ち、創 作活動と社会の運動に取り組んでいきます。  

最後に、この記念誌がグローバル化されたアートの世界でどう受け 止められるか、会が目指している「民主主義アート」の探求やその運 動に注目していただけるか、愛読していただき、忌憚のないご要望な ど頂ければ幸いです。  

今後とも暖かいご援助、ご厚情を賜りますようお願いいたします。

「日本美術会創立70 周年記念誌」 編纂委員会